適材適所ではメンバー全員が経営に参加するというユニークなマネジメントスタイルを取っています。具体的には、社内の様々な意思決定はメンバー全員が参加する会議で議論して全員で決定しています。海外や地方在住のメンバーが半数以上を占めるため、インターネット会議が主な方法になりますが、少なくとも年に一度は全員が顔を合わせて話し合う機会を設けています。その他にも必要に応じたミーティングが開催されます。出張中などで会議に参加できないメンバーもいますが、重要な議題については社内SNSで事前に意見をあげられるようにしています。
全員が意思決定に参加するために必要なのが、情報の共有です。メンバーは社内SNSを活用して、様々な情報を共有するようにしています。例えば、業務上の技術的な課題や新しい視点、関連するセミナー情報や参加したセミナーの内容等、必要な時に書き込みし、相談や質問にはそれを見たメンバーが即座に回答したり意見を述べたりする場となっています。業務上必要な書類や報告書等はグループウェア上にアーカイブされており、どこからでもアクセスが可能な状態にしています。各メンバーのスケジュール管理や、出張申請・報告、備品管理などもグループウェアで全員が一目瞭然となっています。従来のメンバー間のメーリングリストやメールももちろん活用されていますが、最近ではちょっとしたやりとりはLINEを使うメンバーが多いです。メンバーが顔を合わせる機会が少ない分、これらのバーチャルな会話は非常に重要と考え、会社から全員に携帯電話・スマートフォン・モバイル回線などを個人の必要に応じて供給することにしています。
情報の共有と同じく必要とされるのは、メンバーのフラットな関係性です。適材適所では、メンバーに加わった時点で他のメンバーと同じ一票の権利を持ちます。これはメンバーで議論をして決めたわけではないのですが、古いメンバーも新しいメンバーもいる中で、一人のコンサルタントとして独立して業務に従事するそれぞれを尊重しているからこその関係性であり、それが適材適所の社内文化になっています。
では、実際にこのようなマネジメントについてメンバーがどのように考えているかご紹介します。
適材適所の基本的スタンスは、構成員となることで全体に貢献し、それで得られる資源やサービスをメンバーに出来るだけ還元するということです。そこでは参加と意思決定への平等性、関係性の公平さが基本となっています。
いわば、会社自体が参加型プロジェクトでメンバーはその当時者のようなものだと思っています。参加型プロジェクトが上手くいく、または失敗する要因など、そのままわが社に当てはまるなぁと思うことがあります。参加型プロジェクトの当事者の気持ちがよくわかるようになりました。