独立行政法人国立青少年教育振興機構(NIYE)主催による「アセアン加盟国中学生招聘交流事業(NIYEジュニアプログラム)」が2023年12月9日(土)国立オリンピック記念青少年総合センターにて行われました。合同会社適材適所は、同プログラムの一環として実施された国際教育をテーマとするワークショップの企画・運営を担当しました。
NIYEジュニアプログラムは、「国際交流を通してグローバル社会に対応した高い国際感覚を備えた青少年を育成する」ことを目的としており、今年は、シンガポール、タイ、ベトナム、ラオス、ミャンマーの各国6名、計30名の中学生と、日本の中学生30名が参加しました。
当社の企画した国際教育ワークショップでは、「グローバルシティズンシップの育成」と「地球的視野に立って主体的に行動するための態度・能力の育成」を念頭に、参加者に地球規模の課題に取組む際の意思決定のプロセスを体験してもらいました。具体的には、当社発案のプラネットセレクターゲーム(新たな惑星で社会を開発・構築する際に、チームメンバーを様々な条件を持つ候補者リストの中から選定する)を用いて、国籍の異なる6-7人のグループごとに議論し候補者の選定を行います。その後、各グループが選定の結果と理由を全員に対して共有し、さらに、グループ内の合意形成プロセスの中で、どのような要因が作用したか、個人と集団の思考でどのような違いがあったか等を考えてもらいました。
今回のワークショップは英語で実施しましたが、参加者の中学生は、全員が英語を母国語としていないため、事前準備の段階では、どのくらいのデイスカッションが出来るのか心配していました。しかし実際、当日集まった各国の参加者の多くは、語学堪能な優秀な中学生で、どのグループも見知らぬ人同士にもかかわらず、上手くコミュケーションをとりながら、選定の基準や理由をよく考えた活発な討論が行われていました。ワークショップ後、参加した中学生からは、他国の人たちと意見を交換するのはとても面白かったという感想が聞かれました。
国を超え、違いを超え、一つの課題解決に一緒に取組む機会は、今後、益々増加することが予測されます。その時、課題解決に注視するだけではなく、自分たちの意思決定のプロセスにどんなリスクがあるのかを意識しながら、より良い結論に至ってくれるといいと思います。熱気あふれるASEAN中学生の真っすぐ真摯な目が印象的でした。